読書感想文 イソップ著 河野与一編訳『イソップのお話』

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こんにちは
だいてんねん(@daitennen5)です。
今回の読書感想文は イソップ著 河野与一編訳『イソップのお話』です!

イソップのお話 (岩波少年文庫 (020))

「北風と太陽」や「うさぎとかめ」などで有名な『イソップ寓話』を集めた作品です。

なぜこの本を読もうと思ったのかというと、ある日子供に読み聞かせる本を探しに図書館に行きました。

子供向けコーナーでたまたま「北風と太陽」が目に入り「童話も子供に読み聞かせるのにいいなあ」と、軽い気持ちで読んでみたのです。

感想は

「めちゃくちゃカッコイイ。」

とても短い物語なのに生きていくのに大切なこと、教訓をサラリと書いてあり衝撃でした。

僕が大好きな甲本ヒロトの歌を聴いたときと同じ感動です。

恥ずかしながらこの時までこのお話の作者が誰なのか知らなかったのですが、『イソップ寓話』だと知って他のお話も読んでみたいと思ったのです。

今回この本を借りてきていろんなお話を読んでみましたが、一言で感想を言うとイソップさんはだいぶ辛辣な人ですね。

『北風と太陽』だけ読んだ時のイメージとかなり違いました。

怖い。

絶対仲良くなれなさそう。

そのへん含めて感想文書いていきまーす。
お付き合いくださーい。

概要

『イソップ寓話』は古代ギリシアの寓話作家イソップ(本当はアイソーポスって発音するらしいです)によって作られた寓話集。
全てイソップが作ったものというわけではなく、それ以前の民話なども含まれているそうです。
イソップ自体も実在したのか記録が少なく今でも議論の対象となっているそうです。
この文庫本はたくさんあるお話から300話を集めたもの。
原典のギリシア語からの翻訳です。
河野与一さんという方が翻訳をしていて、1955年に初版、1986年改版、2000年に新版が出ています。
僕が借りてきたのは2000年の新版でした。
300話のお話が〈有名なお話〉〈キツネ〉〈鳥〉〈オオカミ〉などなど20個にカテゴライズされて掲載されています。

読書感想文

300話というなかなかのボリュームでしたが、それぞれのお話は短く、教訓や伝えたい事などが明確に記されているので スラスラと読み進めることができました。

特に好きなお話は冒頭でも書いた『北風と太陽』や『肉をくわえたイヌ』、『ハエ』です。

『北風と太陽』は力ずくで物事を進めようとするよりもじっくりと言い聞かせるほうがうまく進むというお話。

『肉をくわえたイヌ』は「2兎追う者1兎も得ず」という話。

『ハエ』はゆるい環境でダラダラしているとその状況に慣れてしまって、どうにも生きていけなくなるぞっというお話。

この3話だけでも現代にも当てはまるのがわかるお話です。

そして全体を通してかなり辛辣なため何回か笑ってしまいましたよ。

例えば身の丈に合わないことをすると食べられたり、目の前の役割をほっぽり出して先の事を心配していると食べられたり、力の強いものに挑戦すると食べられたりします。

このようなお話が沢山ありますので、僕のようにいつもダラダラと自分が思うまま、楽なところに流され、ゆる〜く生きている奴が読むとグサグサと心を刺されえぐられます。

しっかりしよう!と思う前にボコボコにされる感じ。

まあ言いたいことはわかりますけどね。

けどあまりにも救いがないなあと。

そして今回この寓話を読んでみて特に引っかかったところがあります。

それは

「悪く生まれた奴は一生悪い。」

ということ。

イソップの世界ではオオカミとかライオンは『誰かを襲って食べる悪いヤツ』として登場します。

あるお話では

「羊飼いがあるオオカミと出会いました。

羊たちに危害を与える気配がないので仲間にしました。

ある日オオカミに留守番を頼んだら羊を全部食べちゃいました。

教訓

『もとから悪いやつはいくら大人しくしていても悪いのです。

信用してはいけません。』

おしまい 」

ええ・・・

マジかあ・・・

僕としてはオオカミでも羊を食べないヤツがいて、、、、みたいないい感じで諭してほしかったんです。

いい話風にしてほしかった。

けどみんな『襲って食べる悪いヤツ』です。みんな悪人。アウトレイジ。

このような教訓を書いているお話が沢山あるんですよ。

そんなお話を読むたびに僕は凹みました。

僕の考えが甘すぎるのかな?

世の中そういうものなのかな?

僕だったら絶対食べられてるな

と考えてしまいました。

今まで、のほほんと生きてきたからなあ。

幸せなことにそんな悪人と出会ったことがないんですよね。

翻訳の河野さんは

『お話の中には今の時代に合わない教訓もある。

特に強いものには巻かれろっていうお話が結構あるのは、イソップは奴隷から寓話作家へなった経歴があるため時代のせいかもしれない。

なのでこの本を読んでも鵜呑みにせず自分でかんがえて解釈してほしい。』

と、あとがきに書いてありました。

もうホントその通りだと思います。

この寓話を真に受けていたら何にもできなくなってしまいます。

『身の丈に合わないと思う』から挑戦する事をやめ、『今の役割を全うするため』に自分の将来を諦め、『強大な力』のいいなり、『悪そうなヤツだな』と思うヤツとは絶対に付き合えません。

それはどうなのかな。つまらなそうだな。

僕なんか絶対ブログ向いてないと自分で思ってるから辞めなきゃいけないです。

もちろんためになるお話も沢山ありますから、自分でしっかりと考え受け止めることができれば、とてもすばらしい物語たちだと思います。

読み終わってからもいろいろ考えさせられています。

まさか『イソップ寓話』でこんなにモヤモヤするとは思わなかった。

もっといい話的なヤツばっかりだと思っていたんですけど。

勝手に抱いてるイメージって本当にあてにならないです。

まとめ

『イソップ寓話』を今まで読んだことがない方はぜひ読んでみてください。

イソップさんの厳しさに触れてみましょう!

そして沢山あるお話から、共感できるところ、納得できないところを考えてみると面白いですよ。

みなさんならどのように感じるか僕も知りたいです。

イソップさんのこと怖がってるの僕だけかも知れないし・・・

ひとまず自分の子供にも読み聞かせて見ようと思います。

ある程度の話数がまとめられているこの『イソップのお話』おすすめです!

ではまた。

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感想(4件)

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